お金を借りる
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職業によってはキャッシングの審査に通りにくい?

勇者たち

「神父様、お久しぶりでーす!」

「おお、勇者。久しぶりですね、元気にやっていますか」

「はい、最近では海を超えた隣の大陸まで行くこともあるんです。あ、これおみやげです」

「隣の大陸で有名なワインではないですか、ありがとうございます。勇者の活躍は耳にしますよ。頑張っているようですね」

「わわ、お恥ずかしい。しかし、だいぶレベルもあがって強くなってきたので前みたいに全滅するってことは減ってきましたよー」

「それはいいことですね」

 

勇者は昔よく世話になった教会に顔を出しにきていた。

神父はお茶を出し、しばし勇者と近況報告などをした。

 

「そういえば、この間、私のところに相談をしにきた男性がいましてね。生活苦で食べるものにも困ることがあるのでお金を借りようと借り貸し屋に行ったら断られてしまったそうなんです」

「へぇ、最近では余程で無い限り貸してくれそうなのに」

「しかも、何件も断られてしまってそうで。とりあえず食事をさせてあげましたが…なにか解決方法があればいいのですが」

「僕みたいに、借りたお金を元手に生活を整えて行くっていうのができたらいいのでしょうが、断られてしまうのではそれはできませんね」

「えぇ、そうなんです。勇者の例をあげてみたのですが解決にはたどり着けないままなのです」

 

 

紅茶を飲む勇者

勇者はお茶を一口飲んで考えてみた。

 

「その男性が借りられない理由がダメなのかもしれませんね」

「と、いうと?」

「例えば職業によっては貸してもらいにくかったりします。定期的な収入がない職業の人はやはり返済が滞ってしまう可能性があるので貸し渋られてしまいやすいです。金貸し屋からしても、お城に勤めてるとか、大きなお店に雇われてるとか、安定したお給料がある人は安心して貸せるんでしょう」

「なるほど、確かにそうですね」

「逆に、日払いで毎日仕事があるわけじゃない傭兵とかはなかなか難しいでしょうね」

「仕事がなくて生活が苦しいからお金を借りたいのに、仕事をちゃんとしてないと借りられないというのは難しいところですねぇ」

「まぁ、金貸し屋も慈善事業ではないですから…。貸したものが返ってこなかったら商売になりませんし」

 

勇者は空になったコップを置きながら神父に尋ねた。

 

「ところで、その男性の職業は何なんですか?」

「遊び人です」

「え?」

「遊び人です」

「うーん、無職と同じだからねぇ。そ、それじゃ断られても仕方ないかなぁ…?」

「せめて、賢者にでも転職してくれれば大丈夫だと思いますって言うべきでしょうか、やはり…」


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